障害者差別をなくす方法。「差別はダメ!」では心の壁は壊せない。

こんにちは。地域共生福祉を目指すをオクユイカ(@Saba0m)です。

突然ですが「障害者」ってどんな印象ですか?

ネガティブ面を挙げてみると

  • 怖い
  • できない人
  • 手足が不自由
  • 知的発達に遅れがある
  • 空気読めない

障害と言っても、精神障害、身体障害、知的障害などそれぞれ違う。

私の中で「障害者」とは

“障害者”=現状の社会の中で生活する上での障壁がある方

なのですが

自分より劣っている人たちだと、差別や偏見を持っている方もまだまだいます。

この記事では、障がい者差別がなぜ起きるのか。

差別・・・人々の中にある意識上の障壁(心の壁)を取り除くために

どうしたらよいのかについて書いてきます。

障害者差別をなくす方法。「差別はダメ!」では心の壁は壊せない。

「精神疾患の人がこわい」と言った私。

少し私のことを話すと、これまで10年間のうちに

  • 重症心身障碍児・者施設
  • 発達障害関係のNPO法人
  • 特別支援学校
  • マレーシアでの障害児者支援

立場は違えと、いわゆる、障害児・障害者と関わってきたのだけれど

未だに自分自身のことを差別的人間だと思っている。

 

その一つの理由は「自分とは違う存在」と距離を置いてしまう自分がいるからだ。

特に20歳のころは酷かった。

だけど相手を知っていくことで

あぁ・・・なんだ!!!同じだったんだ!!という体験を

繰り返しての今です。

 

違うと思っていた存在が、”同じ”であった時の心の壁が取れていく瞬間が好きである。

 

さて、話を戻すと

今、私は地域コミュニティみんなのいえカラフルの代表をしている。(名ばかりの代表)

カラフルがオープンする随分前にメンバーにこんなことを伝えた。

 

”精神疾患の方がこわい”

 

と。

 

カラフルにかかわってくれていた方々は長年精神疾患のある方と向き合ってきた方なので

開所する前から精神疾患のある方がくるだろうという想定にはなっていた。

 

だけど実際、常にカラフルにいるのは私。

精神疾患の方とがっつりかかわった経験は無し…。精神疾患の方の対応ができるのかどうかわからない・・・・

 

モヤモヤな気持ちを持っているのはよくないと悩んだ結果、出た言葉だ。

 

「正直、精神疾患の方ばかりが集まった時に、一人でどう対応してよいかわからない。怖いです」

 

二人はその気持ちを否定せず

「何かあったときはすぐに電話したらいいよ。かけつけられるようにするから」

そう言った。

心の壁が取れていく瞬間

そういえば、障害の有無に限らず、私はもともと人に対しての警戒心が強い方だと思う。

おく
だって、何されるかわかんないじゃん。攻撃されて傷つくの嫌だもん

これだ。

 

これが全てだ。

 

別に障害者だとか精神疾患がどうとか関係ないのです。

 

ただ単に、知らないから怖いだけ。

 

カラフルにはいろいろな方がいらっしゃるから、その中に精神疾患のある方がくるのは当然のことです。

わずかな期間に、本当にたくさんの出会いがあった。

 

その人と話し

弱さに触れ

悩みに触れ

困りごとに触れ

笑顔に触れ

良さに触れ

 

そんなことをしているうちに、無意識だけれど”自分に対して何もしない”ということを感じ

気が付いた時には心の壁は無くなってた。

そして、知れば知るほど、心の壁は取れていく。

 

知れば知るほど「えぇ?」と思うことだって、もちろん、あるが。笑

(自分が性的マイノリティについての講師をする時には、自分の色々な面を見ていただけるよう意識してる)

 

「あの人違う」と言ったあの子に対して。

カラフルでみんなでトランプをしていたある日。

もちろん、年齢も性別も立場もバラバラ。

”正月の親戚の集まりみたいだね〜”なんて言いながら、楽しく過ごした帰り際

ある小学生が「あの人ちょっと違うよね・・・」と隣にいた友だちの肩をトントンしながら話した。

 

聞こえてはいけないことだと思ったのか、表情も引き気味。

そして小声だったので隣のお友達は聞いていなかったけれど

私には聞こえちゃって。

 

”こんな日がくるだろうなぁ”と思ったいたことが起きて、複雑な中にも嬉しい気持ちがあった。

 

そうかな〜?確かに違うかも!ここにいるみんなも全員違うよね。

 

って話をしたら「そっか!また明日来るね!」と言って帰っていった。

何気ないこんな場面の繰り返しがすんごく大事だと思う。

すんごく!

障がい者が社会生活を送るうえでの「4つの障壁」

内閣府が発表した「障害者白書」には、障がい者が社会生活を送るうえで、

  1. 物理的障壁
  2. 制度的障壁
  3. 文化・情報面での障壁
  4. 意識上の障壁(心の壁)

の4つの障壁があるとして、これらを取り除いていかなければいけないと記載されている。

この4つの障壁はどれも必要なことで相互作用がある。

 

私が今取り組んでいるものは、意識上の障壁(心の障壁)をどう低くするか?ということ。

 

何か違う・・・怖い・・・。

そんな気持ちがあった自分だからこそすべきことだと思います。

知らないものに対して”怖い””避けたい”の感情は当然。

自分を弁護するつもりはないけれど

知らない・よくわからないから近づかない・避ける・怖いと感じるのは、当然の感情だと思います。

というか、この感情がなければ、知らない人でもホイホイついて行っちゃうわけなので、

無いといけないものとすら思う。

で!!!

犯罪が起こった時に「精神鑑定」が行われたことがニュースで流されると

犯罪と精神疾患が結び付けてしまう方も多いのではないだろうか。

 

だから”怖いなぁ〜大丈夫かなぁ〜”という感情に対して「差別はダメですよ!」と言うことに

私は意味を見出せません。

  • ”こんな感情が生まれる自分はダメなのか”と相手に罪悪感を植え付けてしまう
  • 腫れ物に触れるように距離をとってしまう

可能性があるから。

その言葉を使うのであれば、もっともっと奥に入り込んで学ぶ場所までを作っていく必要があると思う。

差別や偏見をなくすために必要なことは?

かといって、怖いから避けるのは仕方ない。の流れにならないようにしていくことが

差別や偏見をなくすために必要なことだと思う。

 

私がかつて経験したように

その人と話し

弱さに触れ

悩みに触れ

困りごとに触れ

笑顔に触れ

良さに触れ

その人の一部分で判断しない工夫をすること。

 

物を通して?

人を介して?

様々な方法で色々な方が挑戦をしていると思うけれど

私はまず、地域を通して実験をしていきたい。

 

具体的には、様々な人と人とが自然と繋がり、交流が継続的に生まれる場所を創ること。

おく
本来、地域は多様な人たちがいる場所。

効率化・人々の働き方の変化によって、分けるしかなくなった側面があると思う。昔の良さを取り戻せたらなぁ

 

意識したいことの一つは”福祉っぽさをなくすこと”

福祉に全く興味がない方は、福祉の匂いがするだけで離れていくものだと思う。

離れていけば、知る機会は損失する。

 

「福祉に興味がない」

を前提に置き、どのようにして、継続的な交流が生まれるようにするのかを考えていく。

 

差別や偏見は起こるもので完全にはなくせないと思う。

それでも「差別はダメ!」だけで終わらないように工夫していかんとね。

 

「知らない」から「知る」へ。

「知る」から「繫がる」へ。

「繫がる」から「支え合う」へ。

 

共に生きるってそういうことだと思うし、そうなっていきますように。

オクユイカ(@Saba0m)

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おく ゆいか。
介護福祉士→発達障害関係のNPO法人→特別支援学校教諭→退職して青年海外協力隊etc...
”みんな違ってみんないい” を実現する社会をつくるために、NPO法人TetoCompanyを設立し
大分県竹田市にて地域の交流拠点や福祉事業を運営。
小心者でおっちょこちょい。
LGBTサポートチームココカラ!共同代表。LGBT当事者として大分県内で講演活動等もしてます




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