自分の取扱説明書をもってる?WRAPで生き方上手を目指す。

こんにちは。地域共生の実現を目指すオクユイカです。

先日、WRAPの研修を受けてきました。

ミカン
WRAPってなんなん?

 

おく
簡単に言えば、自分の取扱説明書を自分で作るプログラムだよ!

WRAPは精神疾患を持った当事者によって開発され、世界中に広められてきました。

 

メンタル面がしんどい時や精神疾患を患った時って

病院に行く→薬をもらう・精神療法を受ける

のが一般的だと思います。

 

ですが、症状が治まっても、まだまだ生きていくことに対する不安感が消えなかったりしますよね。

先生が常にいるわけでもないし・・・

そんな時に、自分の取扱説明書があったらどうでしょうか。

困ったとき、悩んだ時に手元に自分の取扱説明書があったら・・・?

心の安定にも繋がるかと思います。

 

WRAPは精神疾患の方だけでなく誰にでも活用でき

  • 無理をしてがんばりすぎてしまう
  • 気持ちが落ちた時にどうしたらよいかわからない

そんな方にも役立つものなので、興味がある方は読み進めてみてくださるとうれしいです。

先生は、河村クリニックの作業療法士である八谷隆之さんでした(^^)

自分の取扱説明書をもってる?WRAPで生き方上手を目指す。

WRAPとは

WRAPは「包み込む」の意味もありますが

Wellness(元気) Recovery(回復) Action(行動) Plan(プラン)

の頭文字をとったもので、日本では、元気回復行動プランとも呼ばれています。

これまで、精神疾患がある方に対しては精神療法がおこなわれており

”こちらのプランにあなたがあわせてくださいよ”という形だったのですが、WRAPは精神療法でもなく

他者から指示・指導をされるものでもありません。

「自分の専門家は自分」という考えが根本にあります。

 

もう少し詳しいWRAPの説明はコチラ。
  • 元気な状態が維持されるような規則正しい生活習慣を作成する
  • 不快な気分や行動を把握し、気分が良くなるための行動プランを作成する
  • とても気分が悪く、自分自身で物事を決めることができない場合に、他の人に何をして欲しいか予め伝えておき、自分自身が安全でいられるようにする

「このような時にはこうする」と細かく決め、行動のリストや連絡先を記入して、自分だけのプランを作っていきます。

自分で考えるだけでなく周囲の意見をもらうことで、より現実的なものにしていく作業を繰り返します。

このようにWRAPは、各自、自分に合った対処の仕方によって辛い症状を軽減したり、予防したりする実践プランであり

認知行動療法やSSTのような教育的・訓練的要素の強い手法とは大きく異なると言えます。引用:調子が悪いとき、体調を崩したときの対処方法 WRAP

SST
ソーシャルスキルトレーニング(社会生活技能訓練)。対人関係や集団行動を上手に営むための技能(スキル)を身に着けるためのトレーニング。

WRAPは自分で生活の主導権を握り、自分が望むような人生を送るために、自分自身でデザインするプランであり

自分の取扱説明書を自分で作って日常生活に活かしましょう!というもの。

WRAPの特徴

精神療法って問題に目を向けることが多かったり、トラウマをどう治すか等の部分に焦点があてられますが、WRAPは違います。

WRAPの特徴は・・・

  • 問題点を取り扱わない
  • トラウマを扱わない
  • 強要しない自由な雰囲気
  • 自分が自分の専門家(自分だけのプランを作る)
  • リカバリーしたい人ならだれでも参加できる
  • 個別でも対応できるし変化に富んでいる
  • 共通言語を持つ

 

無理に話をする必要もなく、話したかったら話す・話したくない人は話さないでよい自由な雰囲気です。

 

「元気」に着目をしたWRAP。リカバリーに大切な5つのこと。

WRAPを考案者したメアリーエレン・コープランドさん自身も精神疾患に悩まされた当事者。

自分と同じように、強い感情の浮き沈みに苦しむ経験を持つ人たちがどのように暮らしているのか

調査を行った結果、元気で豊かな暮らしぶりを感じさせる人々に共通している5つのことを見つけました。

それが以下の5つです。

1.希望

どんな境遇にあっても苦しみには終わりが来ると思えること、現状は変わると信じられること。

希望を持つことができる状態。

2.自分の責任

誰かのせいにしていないこと。つまり自分の人生に対して責任を持っている状態。

3.学ぶこと

例えば、依存症の場合「やめること」が目的になっていると、やめられた後にどうしたよいのかわからなくなることがあります。

そのような時にどうしたらよいのか?を学ぶことが必要です。

様々な方法や資源、幅広い選択があることを知るために学び、自分で判断し、自分で選ぶことで、可能性が広がります。

4.自分のために権利擁護すること

気分が落ちているとき、精神疾患を患っているときに、自分には権利がないと思っている人が多いです。

「自分なんて・・・・」と卑下するのではなく、自分の気持ちを伝えること、大切にすること。

自分にはそのような権利があるのだということを知ることが大切です。

5.サポート

自分一人の力では限界があり、周囲のサポートが必要です。

ただし受け身のサポートではなく、お互いの主体性を尊重し合うような相互的なサポートのことです。

  • 希望
  • 自分の責任
  • 学ぶこと
  • 自分のために権利擁護すること
  • サポート

この5つを意識して生活をすることが回復・元気には必要だとのことですが

これも精神疾患の方に限らず大切なことですよね。

おく
・・・気分が落ち込んだ時って「あぁ!私なんて生きていなくていいんだわ!」とか思うもん。笑

WRAPのやり方

WRAPは、以下の6つのプランづくりから成り立っています。

1 日常生活管理プラン

”いい感じの自分”ってどんな時?をもとに、いい感じの自分でいるために「毎日すること・時々すること」のリストつくります。

2 引き金になる出来事に対処するプラン

仕事のストレスや友人関係など自分の調子が崩れる引き金になる出来事を見つけ、その対処法を考えます。

3 注意サインに対処するプラン

注意サインとは、「何かおかしい」「モヤモヤする」等の自分の内側で起こっているわずかな変化のことです。

そのサインをみつけ、早めに対処する方法を見つけます。

4 調子が悪くなってきているときのプラン

何かのきっかけで、”いい感じの自分”に乱れが生じることがあります。

自分を見失ってしまうような困難が起きた時って、複雑な感情から抜け出せなくなる時ってあると思うのですが、

ここでは、そんな状況の時でも自分のためにできることがあると考えます。

そのことに気づかせてくれるサインをあらかじめ考えて書き出しておくことで、困難が生じた時でも何かすることがあるだと気が付かせてくれます。

そして、どう行動したらよいのかのプランもあらかじめ考えておきます。

5 クライシスプラン(緊急状況への対応)

クライシスとは、緊急状況への対応のこと。

調子が悪くなった時のプラン(4)を実行しても、どうにもならないほど自分の状態が悪くなってしまった時に

他者にどのようなことや対応をしてもらいたいかを周囲の人たちに伝えられるようにしておきます。

6 緊急状況を脱したときのプラン

緊急状態から通常の生活に戻るためのことも考えていきます。

この時期のことを考えておくことが回復し、前進していくことの助けにもなります。

 

WRAPを実際に試してみた

今回は、お試しで「日常生活管理プラン」の体験だけさせてもらいました!!

1 日常生活管理プランとは

”いい感じの自分”ってどんな時?をもとに、いい感じの自分でいるために「毎日すること・時々すること」のリストつくります。

このリストを作成して実行することで、日々の心の安定を保つのに役立ちます。

 

最初は【いい感じの自分はどんな時であるか?】をイメージしながら、グループ内で自由に意見を出しあって模造紙に書き出しました。

グループ内では

”映画を見ているとき”

”友だちとランチをしているとき”

”寝る前にゆっくりしているとき”

などの意見が出ていたのですが私の場合は・・・

おく
唐揚げを食べているとき

 

おく
ポテトチップスのしあわせバター味を食べている時

 

おく
お風呂上りにコーラを飲むとき

 

おく
生クリームたっぷりのデザートを食べているとき

※「生クリーム!」って言いたかったけど人の目を気にして言えなかった。

 

・・・そんな言葉しかでてこなくて、唯一ちょっとまとも?だったのが

おく
たまっている仕事をやりおえた時
おく
恋人が幸せな顔をしている時。
おく
みんなのいえカラフルに来た人たちが安心してカラフルで過ごしている時。

 

などなど。

・・・・ここで気が付く。

おく
あれ?不健康な食べ物を食べるか、人のことばっかりじゃない?!

・・・・

 

さて。その次は、【いい感じの自分でいるために毎日すること】を出し合って模造紙に書き出します。

ここでもみなさんは・・・

 

”散歩をする”

”お風呂にゆったり入る”

 

などの意見がどんどん出るのですが、私は

 

おく
特にないなぁ・・・。

考え込み過ぎて意見をあまりだせず。

 

最後は【いい感じの自分でいるために時々すること】を出しあいました。

ここでは毎日はできないけれど、いい感じの自分でいるために”時々”するといいことを考えます。

いわゆる、ご褒美的なものですね!

 

グループ内では

“マッサージにいく”

”旅行に行く”

”飲み会に参加する”

等の意見が。

 

他者の意見を聞いていたら

 

おく
あ!私も旅が好き。年に1回は海外に旅したりしたい!

って気が付きました。

 

バタバタしていると、そんな時間ないっ!ってなってしまいがち。

だけど、旅をしたりゆったりお風呂に入ったり・・・そういった休息が、次の活動に向けたパワーにつながるのであれば

意識して休息をとるほうがいいよねぇ。。。。

おく
ストレスを抱えながら無理やり前に進むよりはきっといい。よし、大好きな場所に旅行に行こう

 

WRAPの感想は?!

今回は、WRAPの入り口しかできていないのにも関わらず

”心の安定”を意識しながら生活することが大切だと思いました。

おく
心や身体の疲労を無視して、想いだけで突っ走ることが多いもんなぁ。

 

現在、WRAPは精神科関連のクリニックだけでなく、刑務所での再犯防止プログラムとしても取り入れはじめられているそうです。

その人がもつ問題点に焦点をあてるのではないので、楽しく取り組めるのも大切なポイントですね。

楽しくないと継続ができないっ!

 

今回、講師をしてくださった作業療法士の八谷先生の実感として

「治療する人・される人」はよくなく、治そうとすると治らない。

でも「治したい」と思っているところをそっと押すとよくなる。

と言っていたのが印象的でした。

WRAPの研修やWRAPファシリテーター研修などの情報については

のサイトを見たら得ることができます。

 

自分の取扱説明書を、自分でつくる!WRAPの紹介でした♪

【どうでもいいおまけ】

生クリームの話をしたら、恋人のミカンちゃんが生クリームたっぷりのクレープをつくってくれました、えへへ♡

生クリームの割合9割でした。笑

オクユイカ(@Saba0m)

 

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おく ゆいか。
介護福祉士→発達障害関係のNPO法人→特別支援学校教諭→退職して青年海外協力隊etc...
”みんな違ってみんないい” を実現する社会をつくるために、NPO法人TetoCompanyを設立し
大分県竹田市にて地域の交流拠点や福祉事業を運営。
小心者でおっちょこちょい。
LGBTサポートチームココカラ!共同代表。LGBT当事者として大分県内で講演活動等もしてます




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