音楽とアートを仕事に。アトリエブラヴォで学んだ「好き」を仕事にするということ

こんにちは!竹田市地域おこし協力隊のオクユイカ(@Saba0m)です。

2018年10月6日から11月25日まで開催される「国民文化祭おおいた2018」「全国障害者芸術・文化祭大分大会」

県内各地で様々なイベントが開催され、アートに力を入れている竹田市でも様々な企画が準備されています!

私の地域おこし協力隊の活動は企画提案型という枠での採用であるため、基本的には仕事を自分で創っていくというかたち。

障害者芸術・文化祭おおいた大会の話が入ってきた時に「是非、私も参加させてほしい」とお願いをしました。

だってね「障害者」だとか「福祉」だとか特別枠に入れるようなのって、なんだか変だとおもうの。

分けることが差別を生む。分けることで近寄りがたいものにしてしまっている・・・。

そうじゃなくて、

”地域の中にたまたま「障がいのあるかた」も「認知症」のかたもそこにいた”

という感じにしたい!

現在城下町で運営開始に向けて準備をすすめているみんなのいえ「カラフル」も、その想いが根本にあるのですが

今回の「全国障害者芸術・文化祭大分大会」もそのための何か一つのきっかけになったらなと思って、メンバーと一緒に企画実現に向けて動いています。

今回はライブペインティングをお願いする予定の障害福祉サービス事業所JOY倶楽部のミュージックアンサンブル・アトリエブラヴォさんに見学に行ってきたので、その紹介。

場所は、竹田から高速で2時間半ほどの福岡県福岡市博多区。

※写真掲載等は許可をいただきました。

JOY倶楽部の活動

ミュージックアンサンブル

最初に案内していただいたのが、音楽部門のミュージックアンサンブル。

年間約60回の公演をし、CDも出すプロの音楽集団です。

防音のホールを使用しての練習。本格的!!

練習前には和やかなムードが流れていましたが・・・

演奏が始まると表情が一気に変わりました。

ただ、真剣ではあるのですが楽しそうな雰囲気が伝わってきます。

 

かっこいい!!

練習風景動画を少しだけUP。

一曲演奏ができるようになるまでに約半年ほどかかるのだそう。

YOUTUBEでも検索したら出てきたので興味がある方はそちらをのぞいてみてくださいね。

アトリエブラヴォ

その次に見学させていただいたのがアトリエブラヴォ

11月に竹田にお越しいただくのはアトリエブラヴォのみなさま。

お伺いした時は集団でなにかをするのではなく、メンバーさんがそれぞれ自由に絵を描いていましたが、仕事として

  • 絵画・オブジェ・陶芸作品などの制作/販売
  • デザインの受注
  • グッズの制作/販売
  • 作品展・ワークショップ・アートライブの開催

をしています。

タッチが一人一人違うのでつい、見入ってしまいます。

私たちに話しかけてくださるメンバーさん、絵の説明をしてくださるメンバーさん、全く気にせず制作に夢中のメンバーさん。

絵が乾くのを待ちきれないためかドライヤーを使って乾かしているのが印象的でした。

一つのことにじっくり取り組める環境がいい!

JOY倶楽部のメンバーさんは音楽が好き・絵を描くことが好きなメンバー。

休憩を挟みながら午前10時ごろから午後3時ごろまで音楽や絵を描き続けます。

 

私は元々特別支援学校の教員をしていたのですが、じっくり一つのことに年月をかけて取り組むことって中々難しいです。

特にミュージックアンサンブルは、自分だけの努力だけでなく、そこからさらに”人と一緒に音を奏でる”必要があり

あれだけのレベルにするためには努力と工夫と時間が必要です。

本人が好きなものにとことん取り組める環境というのが素敵ですし、それを仕事のレベルまでに持っていったスタッフの方々も素晴らしいと感じました。


「仕事」の意識を持つこと。

アトリエブラヴォを見学中に気になったことが一つ。

自閉スペクトラム症のある方って、自分の領域に入られるのを嫌がるかたが多いです。

少し過去の話なのですが、絵が好きなお子さんに絵を描くための白い紙を渡した時のこと・・

急に「ちがうちがう!」と泣き出してしまったことがあります。

当時、その子はまだ上手く言葉でのコミュニケーションができない時期だったので

涙ながらに何かを伝えようとしているその子を前にして私の頭の中も「???」。

 

本人の伝えようとしていることをこちらも汲み取ろうとしてしばらくやりとりをしていたところ

原因は、渡した白い紙にほんの少しだけついていた汚れだということが判明。

じっくり見ても中々見つけられないほどのわずかな汚れです。

それが嫌なので違う紙にしてほしいとのことでした。

 

そのお子さんだけでなく、他の方と接する中でも同じような場面があったので、

一枚の絵に誰かと共同で絵を描くのってどうしているんだろう?と思ってスタッフさんに尋ねてみたところ

「これは”仕事”だから」と伝えることを大切にしているのだそう。

時にはライブペインティングで描いた絵の上に小さな子どもが他の絵を描いてしまい涙目になりながらも堪えて見つめていることもあるとのこと。

 

ミュージックアンサンブルでもアトリエブラヴォでも、この”仕事意識”をメンバーさんにしっかり伝えている印象を受けました。

お金をいただいて仕事をする=相手の依頼にも応じる ということですもんね。

大事なことです。

おわりに

JOY倶楽部のメンバーさんは、仕事として「音楽」「アート」に取り組んでいます。

”好きなことを仕事・お金にする”

それは決して簡単なことではなく、そのためにはメンバーさんの力、そしてそれを最大限に発揮する環境づくり、スタッフの工夫が必要だとおもいます。

 

「好きなこと」にとことん向き合うからこそ、「仕事」にできるのだと勉強になりました。

 

アトリエブラヴォの皆様の魅力が竹田でも広まりますように。

11月が楽しみです。竹田に遊びに来てくださいね!

以上、オクユイカ(@Saba0m)でした。

★次におすすめ→

スポンサーリンク
スポンサーリンク
おく ゆいか。
介護福祉士→発達障害関係のNPO法人→特別支援学校教諭→退職して青年海外協力隊etc...
”みんな違ってみんないい” を実現する社会をつくるために、NPO法人TetoCompanyを設立し
大分県竹田市にて地域の交流拠点や福祉事業を運営。
小心者でおっちょこちょい。
LGBTサポートチームココカラ!共同代表。LGBT当事者として大分県内で講演活動等もしてます




記事がよかったらシェア!

コメントを残す