【レズビアンの彼女 Vol 7】恋人の実家にお泊りしたらカミングアウトが怖くなった。

今月の初め、母と恋人が初めて会いました。

そして一緒にユニバーサルスタジオへ。

本当に夢みたいな瞬間で、その気持をブログに書いたんです。

まだ、つい最近のこと。

そして、先週は、恋人の実家に。
恋人にも了承を得たので、その時のことを書こうと思う。

カミングアウトをしていない彼女

私の恋人(以下ミカンちゃん)はこれまでにカミングアウトをしていません。

ミカンちゃんには、過去、7年を超える長い間お付き合いをしてたノンケの女の子がいました。

でも、そのお付き合いも曖昧なもので、一緒に遊んだり一緒に出かけたり一緒に過ごしたり・・・という聞いているとほんと健全な感じで

みかん
今振り返ると、あれって付き合ってっていうのかなぁ?わからない

そんな感じだったそう。

そんな恋人が、初めてちゃんと同性の恋人としてお付き合いする相手が私でした。

ミカンちゃんは自分自身のことをレズビアンだとは思っていないし、親にそのことについて話したことは一切ないそう。

ただ、恋人は今、30後半。

20代後半や30代前半のときには、結婚や将来のこと等、先々に一人になることを心配したお父様との言い合いがよくあって

関係が悪くなったことがあるそうです。

最終的には、

「男の人と結婚することはないから!」と言い切るミカンちゃんに。

「もう、あなたの思うように生きたらいい。ただ、自分も幸せと感じられて、周りの人のことも祝福できるようであってほしい」

って、そうやって言われたことで心が楽になったんだって。

それから、関係はすごくよくなったのだそう。

みかん
前に関係が悪くなったことがあるから、今の関係大事にしたいねん

 

みかんちゃんは家族のことが大好きで、今の関係をとても大事にしてる。

”お付き合いしている人が同性って言うことでこの関係がまた壊れるのが嫌。でも、大事な人がいるって伝えたい”

そんな思いを持っているらしい。

お付き合いして1年がすぎ、マレーシアと大阪の遠距離だったのが、

今は電車で4駅の場所に住むようになりお互いが生活の中に入るようになってから、私達の間でもカミングアウトの話がよく出るようになった。

カミングアウトをしない大きなデメリットを一つあげるとしたら、もしも、恋人になにかあった時(病気や事故等)、

それをすぐに知ることができないし、もし恋人が命をなくした場合・・・

私は一、参列者として恋人に合うことができないのだ。そんな悲しいことはないとおもう。

考えすぎかもしれなけれどとても大事なこと。

他にも制度上のデメリットなんていうのはあるのだけれど、そんなのは私にとっては二の次。
ただただ、何かあった時は、一番近くで寄り添っていたい。

どうしよう。

どうやって伝えよう??

そうやって話し合う中で

「まず、おくちゃんのことを知ってもらいたい!」

という恋人の想いがあり、実家にお邪魔することになった。

みかん
泊まりやで

・・・そこまでは予測しておらず、二日前にそのことを知った私は・・・・ちょっと心配してました。

 

驚くほどのおもてなしを受けた

電車で揺られて実家近くの駅に到着。

お父様がお迎えにきてくださっていた。

「まぁ、気を遣わなくてもいいから、気軽に過ごしてくださいね」と何回か言われた。

準備してくださっていた地元の銘菓とお茶をいただき、話をした。

緊張していないつもりだったけど何を話したのか全く覚えていない。笑 緊張してたのかなぁ。

その後は、カメラをもって恋人と周囲をお散歩に行きました。

昔壁に落書きかいたなぁとか思い出しながら

“実家にきたね、なんか不思議!” “緊張する?”そんなような会話をしながら、二人で歩いていたと思う。

二人になったので私はちょっとホッとしていた。

と、思ったら、後方から恋人の名前を呼んで走ってくる男性が。

「〇〇のポイントカード持ってるか?!」

息を切らして走ってきたのは、お父様。

完全に気が緩んでいたので、めっちゃびっくりしましたw
お父様は買い物にいくところだったようです。

その後、また二人で歩き出して、記念にツーショットでも撮りたいなぁと距離を近づけたその時

後方から

「おくちゃんは、飲み物なにがいるんかな?それが聞きたかったんや!」
と、再度走って息をきらしているお父様の姿が。

またもやびっくりし、迂闊にカップルっぽい距離になれないなって思った。笑

散歩中、近所の方たちとお話したり、犬を触らせていただいたり

「こっちのほうが綺麗に写真取れるよ!」と教えてもらったり、

久しぶりにのんびりとした時間を過ごすことができました。地域の方と触れ合ったりできるのってほんと好きだなぁ。

帰宅してから・・・

先に家に戻っていたお父様が
「よし、おくちゃん!囲碁を教えたる!!」
と。

そんなわけで、お父様と二人で初めての囲碁をした。

小学生のころ、お父様は恋人にも囲碁を教えたことがあるようで、私もその場所で囲碁を教えてもらえたことが嬉しかった。

お父様は、私が家に居やすいように囲碁を通してリラックスさせてくださってるんやなぁって伝わってきた。
嬉しい。

夕食時のごちそう

お風呂に先に入らせていただいた後はご馳走が待っていました!!


鯛めしに刺し身に大好きな唐揚げナドナド・・・
わざわざ鯛を焼いて身をほぐして、それを土釜でだなんて、そんなの初めて食べました(゜゜)

私はブログで書いたり、ラインの名前にも入れちゃうほど、唐揚げが大好きです。
唐揚げが好きなことを伝えてくれていたようで準備してくれていた。

これが、めちゃくちゃ美味しい(*´Д`)

大阪に来てから、なかなか美味しい唐揚げに出会えずにいたのに、まさかこんなところで。

話を聞くと、テレビで“大分風唐揚げの作り方”が放映されたようでそれを元に作ったようです。
すりおろしリンゴも入れて前日から漬けていたそうで。

感動!!!

結局、遠慮するどころか10個以上唐揚げを食べちゃった。笑

次の日・・・

次の日も色々な話をしました。

海外のこと、人生のこと、他愛のない話など。
帰り際には、お母様から食材をいただき、お父様からは本を三冊貸してもらった。

なぜだか「がんばってな!」と握手をした。

これから私がしようと決意したことなんてこの時は話していないんです。

恋人が家族の前でたくさん私の話をしてくれていることがわかりました。

こうして、あったかい二日間が終わりました。

私がリラックスしてすごせたのも、居心地がいいなぁと感じたのも

お父様お母様のお気遣いがあったからこそ。

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嬉しい気持ちと複雑な気持ち

初対面にもかかわらず、こんなにもおもてなしを受けるだなんて思ってもいませんでした。

だからこそ、一泊二日の滞在中、ちょっと複雑になることもあったんです。

 

「こんな温かい空間が、カミングアウトによって一気に凍りついたらどうしよう」

「目の前にいる人を、傷つけてしまうのではないか」

「カミングアウトして私も恋人も否定されたらどうしよう」

 

温かすぎたからこそ、失うのが怖くなった。

一緒にいる間、”いっちゃおうか”っていう恋人を、いやぁ、今はやめとこう と笑いながら言っていた。

・・・・・

色々と意図があってこれまでカミングアウトをしまくってきた私が、なんでこんな不安になったのか。

 

それは、それだけ自分の人生に大きく影響するかもしれないからだと思う。

 

恋人が悲しい顔をするのも、その家族が悲しい顔するのも嫌だし、

もしかしたらそれによって別れるということだって可能性はゼロじゃない。

 

きっと、大丈夫だと思いつつも、この雰囲気を壊したら行けない気がした。

 

相手の気持ちに立てていなかった自分への反省

私は、カミングアウトに関して、割りと麻痺させてきた部分が多いように思う。

もちろん、カミングアウトをすることに対して、怖いという感情が全く無いわけではない。

これだけレズビアンという単語を使って麻痺させようとしてもまだ、

”レズビアン”という言葉に対して嫌悪感を感じている自分もいる。(たぶん、これはもう変えられないのかも)

だけど、きっと今ある感情は、他のカミングアウトしていない方の怖さに比べたら小さいものなのではないかなぁと感じるようになった。
だって、今回ほんと不安だったんだもん。

 

昔に比べたら随分、世の中の偏見もなくなったのではないかと思う。

 

でも、自分の人生に関わる人に自分のことを伝えてる時って、

わずか1%の拒否・嫌われる可能性があるとしてもやっぱりとても不安になるのだと実感した。

これまで、恋人に

「カミングアウトするかしないか、みかんちゃん次第。したくなかったらそれもあり」

って言いつつも、心の中では“してもらいたい”って思っていた自分がいたんです。

だけど、これからは心から、

「したくなかったら、それはそれ」

って言うことができると思います。

なるようになる。

結論、それしかないですよね。

私は、恋人とご両親の生きてきた日々はほとんど知らない。

ケンカした日々や、どこかに出かけた日々。たくさんの想い出の中でお互いに芽生えてきた感情を知ることができない。

今のところ、恋人は、カミングアウトしていきたいと言ってる。

私は恋人の決断にしたがって、たとえカミングアウトするのであれば何があってもいいように強くいなきゃって思ったし、

カミングアウトしないのであれば

それはそれで、私が思う形で、相手のご家族も大切にしたいなぁと思いました。

 

なるようになる!!

それに柔軟に動いていけたらいいなぁと思いました。

それにしても、あたたかいご家族でした(;_;)
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このブログの運営者
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 おくゆいか 

介護福祉士、NPO法人スタッフ、特別支援学校教員、青年海外協力隊を経て今に至ります。好きなように生きてるアラサーレズビアン。福祉の枠を超えた福祉を作るため勉強中。写真を普通に撮るのが恥ずかしいので、だいたい変顔しています。

<詳しい自己紹介はこちら>

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おく ゆいか。
介護福祉士→発達障害関係のNPO法人→特別支援学校教諭→退職して青年海外協力隊etc...
”みんな違ってみんないい” を実現する社会をつくるために、NPO法人TetoCompanyを設立し
大分県竹田市にて地域の交流拠点や福祉事業を運営。
小心者でおっちょこちょい。
LGBTサポートチームココカラ!共同代表。LGBT当事者として大分県内で講演活動等もしてます




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