こんにちは。
同性のパートナーがいて、分類にわけるとしたらレズビアンに入ってしまうオクユイカ(@Saba0m)です!
最近「もっと話が聞きたいな〜」という方に出会いました。
エックスジェンダーの「ごけん」です。

名前:ごけん。
年齢:23歳
APUの卒業生。現在は東京で舞台や映像・モデル等の芸能の仕事をしている。


ごけんとの出会いは、大分県別府市にある立命館アジア太平洋大学で行われた「Love pride」というイベントのゲストとしてお互い呼ばれていたこと。
昨日は「多様性ある環境とLGBT+とは」をテーマにパネルディスカッションを実施🌈@APU_Colors の代表の藤本ニーキさんがMCを務め、#出口治明 学長、ココカラ!のオクユイカ @Saba0m さん、キットチャンネル @kit_channel のお二人、卒業生のごけん @goken98_OITAさんが参加🏳️🌈#ShapeYourWorldAPU pic.twitter.com/ia0ujmmSj9
— 立命館アジア太平洋大学 (@ritsumeikanapu) 2018年10月12日
その待ち時間で、一緒に話してて、おもしろいな〜と思ったことがこの記事をかくきっかけ。

目次
「エックスジェンダー」という言葉の意味
トランスジェンダーを一言で表すとすれば
「心の性と出生時に割り当てられた性別に不一致を感じる人」
なのですが、そのうち、エックスジェンダーは、性自認(自分自身の性別をどう思うか)が
- 男性とも女性とも思っていない
- 男性とも女性だとも思う(両性)
- 男性と女性の中間だと思う(中性)
- 性別自体が無いと思う(無性)
- どちらかに決め”られない”
- どちらかに決め”たくない”
などなど。
また、自分自身の性自認が揺れ動き、定まらない状態の方もいます(不定性)


なんだか、わかりにくい・・・・・!!
だけど、話しているうちにすっごく面白い!と思ったので、どうぞ最後まで読み続けてほしいです。
「トランスジェンダー」から「エックスジェンダー」へ。
ごけんは、元トランスジェンダーで今はエックスジェンダーと言っていたので、そこを詳しく聞いてみた。


- 好きになるのも女物
- ウルトラマンよりもおジャ魔女どれみ。
- 女の子とばかり遊んでいた。
- おままごとが好きだった。
- 「僕」「私」等の一人称に悩んだ
そんな幼少期だったのだそう。


※ちなみにこれね、南国少年パプア君(どうでもいいとか言わないで)
話をずらしたので戻りますね。


性を「男」と「女」のどちらかに分類する社会規範のこと。性別二元論とも言う。

女型と男型の身体はあるけど、ただそれだけじゃん。みたいな。

じゃあどうしたらいい?という先のゴールとして「身体を女に変える」という風に考える人は多いし、ごけんもそうだった。
でも、身体を女に変える=男として扱われなくなる わけではないなって。
男型の身体だからこうしなければいけない
っていう社会のジェンダーの押しつけが嫌だったことに気づき、トランスジェンダーではなくエックスジェンダーだと言っているのだそう。
「エックスジェンダーの概念を広めたい」という想いのワケ


歳をとっていくとおじさん化して耐えられず自殺するのか?頑張って性別を変えて生きていくのか?の2パターンが多かったの!
- 性別変えるとなると捨てるものが多い。
- 身体にも負担
- 手術費用もかかる
- 今まで築いた人間関係もかわる
- 時間もかかる
- 労力もかかる
それだけのことをしても完璧な男性・女性にはなれない。
それで、病んでしまう人もいることを知ったのだそう。

性別変更せずに幸せに生きていく人生のロールモデルがないから、自分がそのロールモデルになろうと思い、
ロールモデルになるには有名になる必要があると考えて、東京に来たのだという。
「女の身体」になりたいのではなく「男扱いされたくない」ごけん。




なるほど・・・なかなか難しい・・・・!!
”ゴリゴリの姿の人はひらひらのスカートは似合わない”というのも
「ヒラヒラの服=女性。ゴリゴリの姿=男性 だからゴリゴリの姿の人がヒラヒラの服を着るのは変」
という「男」「女」の固定観念が既にあるからなんだろうし・・・。



自分の美意識を保ちたいみたいな。



って言ってた。笑
そうなってからのごけんは
- 性別欄の男に〇をつけることへの抵抗がなくなった
- 自分のことを「男」だと言えるようになった。
- 銭湯の男湯に行くのも大丈夫になった。

なんか、だいぶ生きやすくなりました。


それが無くなったのはなんで?!?を聞いてみました。
生きるのが楽になったきっかけはゲイバー。
ごけんが生きるのが楽になったきっかけは「ゲイバーで働き始めてから」らしい。
みんな自分のことを「ゲイ」と言っているけど、色々な人が居たそうです。

そんな人たちに出会って「あれ?そんなに気に病む必要はないのかな?」と思い始めたんですよね。

心なんてみんながみんな違うんだしさ。

そういえば、トランスの友だちが
「性別変更までするのがトランスジェンダー。だからそうじゃない人は「イキリトランスジェンダー」っていわれるんですよ」
って言っててビックリしたこともあるし、別の友人で、トランスの交流会に初めて行った時に
「中途半端!」と言われて交流会に行けなくなったって言ってた。

これから目指すことと「itsu」について
今後していきたいことについて尋ねてみた。
ごけんの考えている理想の社会には近づいてきてる。
ジェンダーレス男子だとかファッションとか、メンズメイクとか。
男はこうすべき・女はこうすべきが以前より言われなくなっていく。
自分が何もしなくても理想の社会になっていくと思う。
でもトランスって結局は自分との闘いだから、社会が受け入れても関係ないんですよね。
なのでおこがましいし、余計なお世話だと言われるかもしれないけど、
一人でも多くのトランスの方にエックスジェンダーの考え方を伝えて
身体の性を変えること以外の道を示せたらなって思っています。


男とか女とか関係ないというのが普通。
訴えなくても見せるだけで変わっていくのではないと思う。
また、友だちと二人でitsu(@itsu_today)という団体を立ち上げたごけん。

性別に対して「んー…?」って感じてる人が意外に多いんですよね。
特に地方だと相談するのが難しいので、そういう子たちに対して何か支援をしたりコミュニティを作りたいって思って。
itsuでは、今後、地方の学校の先生に向けての勉強会、地方の子どもたちにとっての交流会を開いていく予定なのだそう!!

たくさんのお金と時間と労力をかけても、完全にならないのであれば、身体の「男」とか「女」に捉われる必要ないよって。
「自分」を表現する方法は沢山あるよって。そんなことを伝えたいです。
一人一人違うというのもわかっているけれど、自分はそれで楽になったから。
おわりに
ここからは私の感想。
セクシュアリティについての話をする時に以下のような図が使われることが多いです。

※身体の性→生物学的性 心の性→性自認
これは、男女二元論の中で疑問を全く持たずに生活をしている方に
セクシュアリティはひとりひとり違うということをわかりやすい言葉で伝えるために使っていますが、ただの一つの考え方です。
だって、左右に「男」「女」を使っている時点で
「男はこういうもの」「女はこういうもの」という概念がそれぞれの中にないといけないんだもん。
本来は、こんな図では表せないくらい、セクシュアリティは複雑なもの。
でもね、複雑なもののようで超簡単でもあってさ
セクシュアリティはひとりひとりちがう
っていうそれだけ。
ごけんが気持ち的に楽になったのは、ゲイバー色んな方に出会ったこと。
そして心の性別がどうであれ楽しんでいる方がいて「あれ?そんなに気に病む必要はないのかな?」って感じたからですよね。
私も、一緒にバカなことして笑いあえるようなセクシュアルマイノリティの友だちもいて、そんな人たちと繋がったことで楽になったし
セクシュアリティ含めて、いろいろな人がいることを知った。
私がここ×からーずカフェをはじめたのも、itsuが居場所づくりをしていきたいと思うのは
居場所があることで救われることが多いことを知っているからだと思う。
そして色々な人と出会うことで生き方のモデルが
1つではなくなることはものすごく大切なことだと思っていて!!!
トランスジェンダー=手術するもの
それしかないと思い込んでいると、本当は必要なかった自分の体にメスをいれてしまうということも起きてきます。
「手術をしないトランスジェンダーの人もいるんだな」
ということを知っておくだけで、視野が広くなる。モデルは一つじゃない方がいいです。
セクシュアリティだけでなく、見た目もひとりひとり違うし、
セクシュアリティに関する考え方もひとりひとり違います。
そのことを知ることで、楽になることって沢山あるのかもね(^^)
ごけんの”心には性別は無い。心はみんながみんな違う” という言葉が心に残りました。
ごけん(@goken_itsu)、ありがとう!!
以上。オクユイカ(@Saba0m)でした♪