「LGBTが増えると少子化が進む」は誤解。幸せな人が増えるってだけのこと。

こんにちは。オクユイカ(@Saba0m)です。

ネットでも目にしたことがある「LGBTが増えると少子化が進む」という文言。

私もSOGIE(LGBT)サポートチームココカラ!の一員として研修会の講師をすることがあるのですが

参加者
あの・・・失礼な質問になってしまったらすみません。公にLGBTを認めると少子化に影響が出ませんか?

と、言いづらそうに質問をされたことがあります。

そうやって思われている方がまだまだいるのは仕方ないのかもしれません。

 

その気持ちもわからなくはない!!

でも、私自身はそうは思わないので、その気持ちを書いておきたいと思う。

「LGBTが増えると少子化が進む」は受け入れられない感情の正当化

少子化は様々な要因が絡まって起きるもの。

  • 「結婚しない」「子どもを産まない」等の価値観の多様化
  • ハードワークによって気持ち的な余裕がない
  • 働きながら子育てをする環境が整っていないため産むことへのハードルが高い
  • 核家族が増え、育児の分担ができず子育てがより大変
  • 晩婚化

さっと、今思いつくものだけを書いてみたけれど他にもあると思うけど、とりあえずここまで。

 

少子化に歯止めをかけるには、その逆を考えればいいんですよね。

  1. 「結婚をしない」「子どもを産まない」という価値観を変える
  2. 働き方を見直しハードワークをやめましょう
  3. 働きながらでも子育てをしやすい環境を整える
  4. 核家族ではなく親や親せきと一緒に住んで、子どもの子守りをしてもらう。
  5. 早く結婚をさせる。

 

でもさ、人の価値観は中々変えられない!

どこで誰と住むかも、いつ結婚するのかも強制できるものではありません。

一方で、国や会社が働き方を見直してみるだとか、子育てをしやすい環境などを整える。はできることですよね。

 

LGBTを認めると少子化が進むから、認められません

と言われたところで

おく
なりたくてなった訳じゃないしなぁ・・・認められないと言われてもなぁ

ってなる。

 

1993 年にWHO(世界保健機構)が、「同性愛はいかなる意味でも治療の対象にはならない」と宣言してから、早25年程。。。。

 

まだ、大きく誤解されている部分が多いです。

・同性愛は趣味みたいなもの

・「ダメなこと」と教えていれば同性愛者にはならない。

という”治せるもの”という考えが根本にあるからこそ

「LGBTが増える・認めると少子化が進む」という発言に繋がるのではないでしょうか。

 

LGBTは認めませんと言われたところで

おく
そうですか・・・では、我慢して異性と結婚して子どもを産みます

 

なんて、ならないんだけど。

 

そうやって言う方は、本当に少子化のことを考えているのかな。。。。

 

それとも「少子化」を盾にして

”LGBTのような存在を受け入れられない” というその人自身の感情を正当化しているだけなんじゃない?

と感じることが時々あります。

 

LGBTが増えるのではなく、自分の心に素直に生きることができる人が増えるだけ。

LGBTに関する情報を耳にする機会が増えると

「自分もそうかも・・・?」

と思う方がでてくると思います。

 

これまで「それはいけないもの」だと思って無意識の中に自分の気持ちを抑えこんでいた人が

セクシュアリティの多様性を知り、自分らしく生きるようになったとしたら

それはLGBTが増えたのではなく

自分の心に素直に生きることができる人が増えるだけ。

 

「男はこうあるべき」

「女はこうあるべき」

「家族はこうあるべき」

「結婚は男女しかダメ」

「子どもには父親と母親の両方が必要」

 

そんな言葉に縛られて自分を抑えこんで居た人が、楽になるのであればそれって幸せなことだと思う。

 

少し話が逸れますが、以前、谷川とむ議員の発言が物議を醸しました。

「同性婚や夫婦別姓といった多様性を認めないわけではないんですけど、それを別に法律化する必要はないと思っているんですね。趣味みたいなもので」。

この発言にパネリストたちがざわつく中、谷川議員は

「男の人が女の人を好き、女の人が女の人を好き、男の人が男の人を好きという事実であれば

それはいいんですけれどもわざわざ同性婚だからといって同性婚を認めますって法律を作る必要はないと思っています」と続けた。

乙武氏が「じゃあなぜ、男性が女性を好き、女性が男性を好きという趣味みたいなものを結婚という法律で保護しているんですか?」と問いかけると

谷川議員は「男の人と女の人が結婚をして子を授かって、家族という形態が出来て。

大昔から皆さん同じようなことをして、国を衰退させないように、国が滅びないようにしてきたわけですよね。

これは極端かもしれませんが、だからそういうものに対して、わざわざ法律を作って結婚して婚姻関係を結ぶ、

ということに僕は意味がちょっと分からないんですよ」と答えた。

引用:自民・谷川とむ議員「同性婚や夫婦別姓は趣味みたいなもの」発言が物議醸す

 

一体、どれくらいの異性愛者の人が

国を衰退させないように、滅びないように結婚して家族をつくります!

という意思を持って、結婚したんだろう。

・・・・・・・・

多くの方は、愛する人と幸せな家庭を築きたいと思って結婚しただけなのでは?

 

それは異性結婚だろうが同性結婚だろうが関係ないはず。

 

幸せな人が一人でも増えるのであればそれでいい。

他者から押し付けられる「当たり前」「常識」という枠に入れずに悩んでいる人が一人でも減るのであれば

同性婚だって認めればいいのに。

 

って思うんだけどね。

 

すべて認めた方が少子化対策にもなるかもしれない。

LGBT(性的少数者)は子どもが産めないという前提で世の中が進んでいるように感じることがあるけど

産めないわけじゃないです。

女性同士のカップルで、精子提供を受けて出産して子どもを産んだ人もいます。

今後もそのような方が増えていき、その情報がSNS等で広まったとしたら

同性同士のカップルの会話の中にもいずれ「子どもは産む?産まない?どうしようか?」という話が出るかもしれません。

そのような雰囲気をつくっていくことだって少子化対策になるのかも。

 

で、こんなことを言うと、「産まれた子どもがかわいそう」って言う方がでてきますよね。

 

・・・・

 

その気持ち、わっかる〜!!!

 

だって、まだまだ偏見が残る時代なんだもん。

 

だからこそ認識を変えていきたいよね。

 

”同性同士の恋人のもとで育った子どもはいじめられるかもしれない”

で、終わるのではなく、時間はかかるかもしれないけれど

”子どもがいじめられないような社会を創っていくこと”が大切だと私は思います。

 

そんな環境を整えることは、同性カップルだけに限らず異性カップルにとっても子育てしやすい環境なはず!

 

 

あの子はかわいそう だとレッテルを貼るのは大人側です。

子どもは大人をよく見ています。

大人が「かわいそうな子」だとみれば、子どもたちも

”あの子はかわいそうな存在なのだ”と思い始めます。

 

だから、まずは、大人から・・・。

おわりに。

「LGBTが増えると少子化が進む」は誤解であり

LGBTが増えるのではなく自分の心に素直に生きることができる人が増えるだけ。

 

そして、少子化問題をLGBTの問題にしないで欲しい。

性的少数者だって、環境が整えば子どもを産んで育てることも可能なんだもん。

 

幸せになる人が増えるのであればそれでいいのにね。

 

以上、ただの個人の見解でした。おしまいm(__)m

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク
おく ゆいか。
介護福祉士→発達障害関係のNPO法人→特別支援学校教諭→退職して青年海外協力隊etc...
”みんな違ってみんないい” を実現する社会をつくるために、NPO法人TetoCompanyを設立し
大分県竹田市にて地域の交流拠点や福祉事業を運営。
小心者でおっちょこちょい。
LGBTサポートチームココカラ!共同代表。LGBT当事者として大分県内で講演活動等もしてます




記事がよかったらシェア!

コメントを残す