こんにちは。インクルーシブな地域づくりをしているオクユイカ(@Saba0m)です。
今日は2年と少し働いた特別支援学校教諭の仕事内容について書こうと思います。
特別支援学校教員を目指したい!どんなことするの?
と思っている方に読んでいただけると幸いです。(´・ω・`)
特別支援学校の教員していました っていうと、「?」という顔をされたりすることがありますが・・・養護学校と言った方がピンとくる方が多いのかも。
特別支援学校(とくべつしえんがっこう)とは、障害者等が「幼稚園、小学校、中学校、高等学校に準じた教育を受けること」と「学習上または生活上の困難を克服し自立が図られること」を目的とした日本の学校である。
個別の学校名の末尾が盲学校(もうがっこう)・聾学校(ろうがっこう)・養護学校(ようごがっこう)[1]であるものもあるが、これらも学校教育法における特別支援学校である。なお、2007年3月31日以前は、盲学校・聾学校・養護学校(これらを包括して、特殊教育諸学校と称していた)は、特殊教育(現在の特別支援教育)を行う学校として個々の学校種として法令に規定されていたものの、2007年4月1日からは同一の学校種となった。引用:wikipedia 特別支援学校
私が勤務していたのは、上に書かれている養護学校にあたる場所。盲学校・聾学校の勤務経験はありません。
では、特別支援学校教諭の一日について書きます(^^)
目次
特別支援学校教諭の仕事内容(児童が校内にいる間)
朝の登校
出勤は8時15分(学校によって違う)
朝の、職員の朝礼の後、スクールバスで来る児童・保護者やヘルパーに送迎して学校に登校する児童・生徒を迎えます。
私はこの瞬間が大好きで、どんな顔してくるかな?って楽しみにしてました。
よし!一日がはじまるぞ!って気分。
登校後、児童は、”できる限り”自分で連絡帳を出したり、体操服に着替えたりします。入学したばかりの時は中々難しかったりするので、教員が入って支援をしながら着替えてもらいます。
1対1で関われるわけではないので、少しバタバタする時間帯かも。
検温も毎朝していました。
◆学級編制の標準及び1学級当たりの平均人数(平成23年5月1日現在)
標準 | 平均 | |
特別支援学校(小学部・中学部) | 6人 | 3人 |
特別支援学級(小学校・中学校) | 8人 | 3人 |
小学校・中学校 | 40人 (小1は35人) | 小学校:28人 中学校:33人 |
上限について学校教育法施行規則では、1学級15人以下を基準。公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律では8人と書いてあります。公立学校だと標準に関する法律(標準法)が優先されるので、上限8人ということになります。
障がいの程度に応じて、クラスの人数も変わり、重複学級だと3人以下です。
教員が担当する児童数が少ない!と思う方ももしかしたらいるかもしれませんが、どんな行動をするかわからない児童も多くいるので、子どもたちといる時は常に気を張ってます。
一人の児童の支援に入っている間に、他の児童が教室から出ていく(外まで行く可能性もある)こともあるので、一人を見つつ全体を把握する必要があります。
これは、NPO法人の放課後デイで働いていた時もそうだし、高齢者施設でも同じでした。保育士さんも同じだと思います。
一人だけに真っすぐに向き合えたら、もっといい支援ができるかもしれないんですけどね(^_^;)そう思う反面、ずっと教員が付いているのも児童によっては苦しくなっちゃう可能性もあるので、ちょうどいいのかもしれません。
重複クラスでは医療的ケアが必要な児童等もいるので、3人以下という人数になってます。
朝の会
朝、児童が集まると朝の会をします。
朝の挨拶から始まって、今日の予定や、日づけ、朝の歌、先生のお話、そして終わりの挨拶迄。
これも、児童ができるところは児童で。学年の先生同士(1クラスに先生が数人いるので)で、どうやってするか新年度前にあらかじめ決めて、そのあと児童に合わせて調整。
朝の体操(ランニング)
朝の会が終わると、グラウンドに出て、体操とランニングです。子どもたちに合わせて、内容も変わります。
”ここを一周走りましょう”と言葉で言って伝わる児童もいれば、もちろんそうでない児童もいます。
視覚的支援を使うなど本人が理解しやすい工夫をした上で、最初に一周走れるようになった時は感動もの!!笑
ランニング終了後、そこから教室に戻るのも支援が必要な場合もあります。
色々な興味あるものが外にはありますので・・・水たまり、カエルなどの虫、砂場などなど・・・。
どうしよう?どうやったら切り替えができるかな・・・?とか常に考えながら関わっていました。考えた結果一緒に遊ぶことも。
(一人一人の児童が違うので、さらっと教室に一人で戻るお子さんもいます)
学校と放課後デイの違いは、この点かなと思います。学校は時間割があります。一人の先生がつきっきりになると、その後の授業が遅れることもあります。なので、うまく同じクラスの担任と協力が大切だと感じてました。
授業
小学校であれば、基本的には一人の教員が全ての教科を教えることになりますが、支援学校は少し違います。
算数や国語等、一人一人にあう学習が必要な場面では個別にわかれて担当の児童と勉強します。
その他、クラスで行う授業は、主指導の教員が前で話したり、授業の流れを作っていきます。他の教員はサポート、って感じ。
(チームティーチング)
マレーシアはチームティーチングの考えが浸透していなかったので、子どもたちはバラバラ、それを見て先生も「この子たちはできない」「難しい」状態だったので、その姿を直で見ていた私は”チームティーチング”すっごい大事!って改めて思いました。
小学校にないもの
【各教科等を合わせた指導】
・日常生活の指導
・遊びの指導
・生活単元学習
・作業学習(中学部以降)
【領域別の指導】
・自立活動
分かりにくい3つだけ↓
日常生活の指導
衣服の着脱、洗顔、手洗い、排泄、食事、清潔など基本的生活習慣の内容や、あいさつ、 言葉づかい、礼儀作法、時間を守ること、決まりを守ることなど、集団生活をする上で必 要となる内容など。
オムツをしている児童ももちろんいるのでオムツ交換や、トイレトレーニングも含めて教員の仕事です。
自立活動
「健康 の保持」、「心理的な安定」、「人間関係の 形成」、「環境の把握」、「身体の動き」、 「コミュニケーション」の六つの区分に分類・整理されており、26項目の項目から児童の実態に合わせて必要なものを選択し、個別の指導計画を作成し、それを基に指導します。
遊びの指導
遊びの指導???!って不思議に思う方もいるのではと思いますが、遊びってとても重要。
・シャボン玉遊び
・乗り物遊び
・新聞遊び などなど。
子どもたちを見ていると友達と物のやりとり(取り合い)の中から、ちょうどいい友達との距離を見つけようとしていたり、遊びの中から相手を想いやる気持ちが育まれているのを見ていると心がのほほんとします。
とは言っても、けがをするようなことがないよう、いつでも間に入れる準備はしておく必要があります。どんな場面でも気は抜けません。
給食
給食は、”日常生活の指導”です。 児童と一緒に給食を食べます。
色々工夫しながら、楽しい雰囲気の中食べられるように心がけます。偏食指導もします。
子どもがモグモグしている間に、先生も一口かきこむ。という感じかも。笑 それが難しい場合は、あとで一瞬の隙をみつけて給食を急いで食べます。
味わって食べるなんてなかなかできないけど、大好きなこどもたちと一緒に食べる時間は貴重。
休み時間
給食が終わると、休み時間があります。
基本的には子どもたちと一緒に遊んだり、見守りしながら連絡帳を書きます。
ここも、他教員との連携が大事で、「〇〇ちゃんと○○くんと一緒にプレイルームいきますね」など、声をかけあって、だれがどこにいるのかを把握して危険がないように配慮します。
ただ、常にずっと教員がそばにいるわけでもなく、それも児童に合わせて。
敢えて、一人で行っててね。と言うことも。
重複クラスの児童の場合は、疲れすぎると癲癇をおこすこともあるので、体調を見ながら集団に入るのを控えたりします。
重複クラスの児童の担当の場合は、休み時間だけでなく、他の時間も水分補給やおむつ交換等、こまめにする必要があります。
再び授業
休み時間が終わると、授業。低学年は午後の授業はなしで帰ることも多いです。
帰りの会
朝の会同様です。
したい児童が前にでてスピーチをする場面があったのですが、本人は言葉で話すことができなくても担任が代弁して話をしたりします(今日は○○がありました。楽しかったね?)。
最初はあまり反応がなくキョトンとしている児童も、繰り返し続けていると、前に出てみんなに注目されているのがわかるんでしょうね。すごーーーくニコニコな笑顔になる場面も多いです。
そんな時、ひとり一人の成長があるのだなと感じてすごく嬉しくなる!!
帰りの会のあとは、放課後デイサービスのお迎えが玄関で待っているので、支援員さんにバトンタッチ。
特別支援学校教諭の仕事内容(児童下校後)
掃除
掃除は、学校にもよると思いますが、私が低学年の担任をしていた時は、全員でする掃除はなかったです。
子どもの実態に応じてというところです。
低学年の担当だった時は、子どもたちが帰った後に学年の先生と役割分担して教室掃除。
児童下校後書類の記入等 (個別の支援計画等)
教員は担当の児童の個別の指導計画を立て、それを基に指導にあたります。
だいたい新学期が始まる前の休み期間に個別の支援計画を立てていました。そして、最終的な記録を学期末に書くという感じ。
一人の教員で完結ではなく、書いたものを学年の教員で回してチェック。
書き方等赤チェックが入ります。学年でオッケーだったら学年主任へ・・・という流れでした。
学期末はいろんな書類が多いです。これらの資料は担任が変わる時の引き継ぎの資料として役立ちます。
後は先生によりますが、細かく一日の記録を書く先生もいますし、重複学級の担任は一日の水分量や体温などを細かくチェックして記録したり。
教材作成・授業準備
どうやって工夫したら、活動に取り組めるかな?どんな教材が必要かな?って考えながら教材を作成したり、足りないものは調達します。
ダイソーやセリアには大変お世話になりました。当時は、100均が宝の山にしかみえませんでした。(笑)
次の日の授業準備もする必要があります。
意外と時間がかかるので家に持ち帰って作業をすることも結構ありました。
職員会議etc.
毎日ではありませんが、全職員の会議、学年単位の会議、学級単位の会議があります。
運動会や文化祭等のイベントがある前は、そのための打ち合わせなどで忙しくなる時期。
劇の台本を作る担当、劇の衣装づくり担当、大道具や小道具の作成などなど、ベテランの先生は手際がものすごくよくて憧れでした。
大変な分、一つのことを教員で作り上げていく感覚は面白い!
職員の休憩
子どもたちといる間に休憩はないので、15時半から45分間が休憩でした。学校によって休憩開始時間は異なると思います。
定時は17時前後。
そこから残業する先生もいれば、定時で帰る先生もいます。持ち帰ってできる仕事は家で。
特別支援学校の教員は忙しいのか
「大変そう」という声や「忙しそう」という声をきくことがありますが、これは特別支援学校だけでなく小学校教員も中学校教員も高校教員も・・・それぞれに異なった忙しさや大変さがあると思います。
元々特別支援教育を学び、小学校教員になった友人がいるのですが
「一人で多くの子どもたちを見ないといけないからひとり一人に目を配れきれない葛藤がある」と教えてくれました。
その点、特別支援学校では一人一人に目を配りやすいとはいえます。ただ、目を離せない児童・生徒がいるのでじっくり関わる必要がありますが。
重い障がいのあるお子さんもいて、オムツだったりよだれかけをつけていたりもしますがそんなのはすぐに慣れるはず。
それ以上に、彼らの何とも言えない魅力に引き込まれるのではないかな?って思います。
また、部活動の指導が無いぶん、中学や高校の教員より残業は無いかもしれません。どちらにしても先生次第ですね!
熱心な先生程残業は増えます。楽をしようとすればするほど早く帰れます・・・苦笑
でもね自分自身が勉強すればするほど、子どもたちとの距離が近くなれるということを肌で実感してきました。
特に自閉スペクトラム症の方の支援方法については基礎的な部分を知っているのと知らないがのとでは全く違います。
「この子、わかってくれない!」って思う前に、TEACCHや応用行動分析、PECS等について、県外等に出て積極的に学ぶことが大切だと思っています。
特別支援学校教諭になりたいかたへ
「先生」という仕事は、子どもたちを指導するという立場ではありますが、子どもたちから学ぶこと、逆に教えてもらっていることが多いです。
人間関係の基礎を学ばせてもらえる場所だと思っています。
素直な気持ちを素直に表現する子どもたちが多いです。
嫌な時は嫌。
嬉しい時は嬉しい。
楽しい時は全力で楽しさを表現したりね。
自分もそうやって生きたいなぁって思うこともしばしば。
「嫌!」という子どもがどうやったら楽しく勉強できるかな?と考えて実践した結果、おもいっきりの笑顔を見せてくれた時なんてのも最高ですよ。
やりがいを感じる現場でした。
だから特別支援学校の先生の仕事は、すごくすごくすごく大好きでした。
現在、彼らが地域も生き生きと生活できるような地域づくりが一番大切だと気が付いたので、教員を退職し、現在は地域おこし協力隊の立場で地域福祉の向上を目指す立場にいますが。
それと、今現在、バイトができる環境にいるかたは、放課後等デイサービス等で働いてみることをおすすめします!
放課後等デイサービスとは、特別支援学校や支援学級等に通うお子さんを放課後にあずかり支援や療育、遊びのサポートをする場所です。
学んだことをリアルタイムで現場で活かすのにぴったりですし、「合う・合わない」もはっきりするかと思います。
放課後等デイサービスの求人は見つけにくいのですが、かいご畑という求人サイトでは放課後等デイサービス等の求人も載っていました。(介護に分類されているとは・・・)
まず現場をみたいというかたは、探してみてはどうでしょうか。
私自身、「色々な現場を見なければ本当のことはわからない!30歳までは経験を積む」と20歳の時に決めて、
実際に放課後等デイサービス支援員、特別支援学校教諭、重度の障がいのある方の入所施設、青年海外協力隊での障がい児支援・・・
それぞれの場所で実際に働きながら学びました。
知識だけを詰め込んでも活用できなければ役に立たないし、逆に経験だけで進んでも間違った支援をしてしまうことになります。
すごく気をつけなければいけない部分。
私も経験と知識のバランスを大切に、よりよい支援ができるようになりたいなと思っています。
あと、発達障がいのお子さんの支援に携わるのであれば、TEACCH(ティーチ)プログラムと応用行動分析については必ず学んだほうがよいです!
自分がわかる無料診断!これから面接等がある人におすすめ
最後に、無料なのに、とても役だった診断テストがあったので紹介して終わりますm(__)m
・自分の長所がわからない
・自分のことをもっと知りたい
・自分に自信を持ちたい
という方におすすめです。
1つめは8568通りの中からあなたの本当の長所を教えてくれるグットポイント診断。
もうご存知の方もいると思いますが、すごく当たると噂のあの診断です。
私自身も自信がない時にやってみて、自信をもらえました。
自分の長所って意外と見えてなかったりするので・・・(^^;)
興味あるかたはやってみてくださいね♪
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以上、オクユイカ(@Saba0m)でした!
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