こんにちは。オクユイカ(@Saba0m)です。
この記事は、発達障害の二次障害を防ぐためにすべきことについて書いています。
私も、特別支援教諭や自閉症関連のNPO法人で放課後等デイサービス支援員として働いた後
青年海外協力隊に参加し、マレーシアの特別支援学校・学級を巡回して
先生や支援者に向けて発達障害の方への支援方法等についてのワークショップなどを実施したり・・・
多くの障がいのあるお子さんと関わってきたと思うのですが、心から願うのは
早期発見・早期療育・早期支援
の大切さです。
個人的な想いでもあるのですが、二次障害を防ぎたいから!!!!
目次
発達障害の二次障害とは
発達障害に対する理解不足から他者に叱られたり咎められることが多かったり
できないことを叱咤激励で頑張らさせすぎる・特性による他者とのトラブルが生じ自信を失うなどの
過剰なストレスやトラウマから
以下のような二次障害を起こす可能性が高くなります。
- 対人恐怖
- 強迫症状
- うつ病
- 不安障害
引きこもりや不登校、自傷行為や摂食障害等・・・・。
暴力をふるうようになることも、幼少期からの適切な支援を受けないことによって起こる場合が多いです。
本人が本人らしく生きる事を奪ってきた結果、二次障害を起こすのだと私は思っています。
二次障害が起きると、一緒に生活している家族も大変になることが多い・・・。。
ですが、どれだけ関わり方を工夫しても、二次障害が起きることはあって
その時に過去を責めるのではなく、関わっている保護者や支援者等で「これから」をどうするかを考えていく姿勢が大事です。
二次障害を防ぐためだけでなく、早期発見や早期療育・支援は以下のような意味でも必要です。
二次障害を防ぐ!発達障害の早期発見や療育・支援の大切さ
発達障害の早期発見や療育・支援を行う重要性についてなのですが
本人の為が一番。二次障害を防ぐというのもその中の一つですし、本人をとりまく周囲のためでもあると思っています。
本人が無理せず学校・社会生活を送るための早期療育・支援
発達障害のあるお子さんの場合、日常生活の中でも頑張りすぎたり無理をしている場合があります。
例えば、感覚過敏がある場合。
集団の中の雑音が苦痛であったり(聴覚過敏)、明るい屋外を非常にまぶしく感じたり白い紙さえもまぶしく感じてしまうため(視覚過敏)
極端に疲れやすくなったり頭痛を伴う場合もあります。
自分の気持ちを言語化する力がついていない時には、疲れる原因を言葉で伝えることができないかもしれません。
聴覚過敏がある場合、イヤーマフを使用することで雑音や苦手な音を軽減することが可能です。
イヤーマフでなくても、イヤホンで自分の好きな音楽を聴くことで、苦手な音をシャットダウンすることもできます。
視覚過敏がある場合、屋外でのサングラスの使用や座席の位置の工夫等で負担が軽減されることもあります。
早期療育・早期支援を受けることができれば、専門家から「どうやったら本人が日常生活を送りやすくなるか」というアドバイスを貰うことができます。
本人の能力やよい部分を最大限発揮するための早期療育・支援
「普通」「当たり前」「他の子は○○ができるのに・・・」という言葉をかけられて自分はダメだと自信を無くしてしまうお子さんが多いです。
自己肯定感が低くなると、新しいことに前向きに取り組めなくなってしまったり何をするにもネガティブな感情のままになり
その人はその人の良さがあるのにも関わらず、良さまでも押しつぶすことにもなります。
もったいない〜もったいない〜(涙)
早期療育・支援を受けることで、本人の特性を知り、良い部分を潰さずに伸ばしていくことができるかもしれません。
家族(保護者)がストレスをためないための早期療育・支援
早い段階で、療育機関と繋がることで理解できなかった子どもの行動が理解できるようになったり、
適切な関わり方や生活や学習する上での工夫がわかるようになるかもしれません。
癇癪(パニック)を起こす原因がわかれば事前に防ぐことができるかもしれません。
早期療育・支援を受けることで、一人で悩むことなく同じような状況の中にいる保護者の方と
繋がることもできます。
家族(保護者)も孤立しないために、早めに療育機関と繋がっておくとよいです。
二次障害を防ぐためにできること。
どのようにしたら二次障害を防ぐことができるのかについて考えてみる。
- 個人へのアプローチ
- 家族へのアプローチ
- 地域へのアプローチ
- 社会へのアプローチなどなど・・・
一か所へのアプローチでは解決はしないので連携が必要です。
二次障害を防ぐために、早期療育・支援は前提として、ここでは、周囲の人ができることについて書きたいと思う。
発達障害について知ること。
まずは、周囲の理解を深めることが必要です。
本人は既に努力をしているのにもかかわらず、できなくて辛い想いをしている場合もあります。
発達障害についての知識を大人が身に着けることで、失敗体験や叱責の積み重ねによる自己肯定感の低下を防ぐことができるかもしれません。
また、大人だけでなく、子ども自身も知ることはすごくいい!!
Eテレで放送されている「u & i 」は発達障害などの困難があるこどもたちの特性を知ることで
多様性への理解を深めるこども向けの番組です。
不思議な行動や困ったなと感じる行動をとっている友だちの気持ちを考えるきっかけになるだけでなく
発達にアンバランスさのある子どもが「自分も同じことで困っている!」と大人や友だちにヘルプを出すきっかけにもなるかもしれません。
子どもだけでなく、大人が見てもわかりやすい番組でした(^^)
診断よりも困り感に寄り添う。
都会の状況はわかりませんが、地方だと「発達障害だとレッテルを貼られるのが嫌だ」と思っている方も多いですし
友だちのお子さんが発達障害なのですが、親戚に「情けない」と言われたことがあるそうです。
まだまだ、育て方の問題だと思う方が ”一部” いることが残念。。。
発達障害は悪いことでも何でもないのですが、差別や偏見があると療育・支援機関に繋がりにくくなります。
発達障害の診断は、レッテル貼りではありません。
あくまでも本人が生きやすくなるためのスタートだと思っていますが、今の社会では「そうは言っても」的な部分がまだまだあります・・・。
療育機関に繋がることで、作業療法士や言語聴覚士からの療育を受けることができるようになるメリットがあります。
療育機関は人数待ちが長く回数も少ないという課題もありますが、療育機関がない地域と連携することで地元でも支援を受けることができます。
また、未就学の場合、障がい児認定をされることで保育園で保育士が加配される場合もあるので
発達障害であると診断がつくことで本人の生活の中の困り感が減る可能性もあります。(保育園次第ですが)
避けたいのは、診断にこだわって先に進めなくなること。その子はその間も成長していくのだから。
その子の今の困り感に寄り添って支援することを優先したいし
それが当たり前に出来るのが理想です。
多様性を認め合う地域をつくること。
発達障害に偏見がある地域
↓
親「周りに自分の子どもが発達障害だと知られたくない」
↓
結果、療育・支援機関に繋がるのが遅くなる。
つまり、地域の認識をどう変えていくかっていう部分も大切だと考えてます。
差別や偏見は”知らないから”起こる場合が多いです。
私自身ももともと差別的な人間だったのですが
それが、他者を”知る”ことで「なんだ!一緒だったんだ!」って気が付いて、差別や偏見がなくなる経験をしてきました。
自然と知り合う場所・顔なじみの関係を地域でつくることで、可能性がすっごく広がると思っています。
”自然と” が鍵かなと。
そんな理由で、「みんなのいえカラフル」という地域コミュニティを運営しはじめました。
本日、偶然同じ日に、大分合同新聞と朝日新聞に「みんなのいえカラフル」を掲載していただきました。
やっと、第一歩!
というかまだ半歩くらいだと思う。まずは、福祉に対する心理的距離をなくすことを目標とした1年にしたいと思います。
じっくりコツコツ進も! pic.twitter.com/7PL1RJ7SfM
— オクユイカ@地域共生を実践中! (@Saba0m) 2018年10月10日
例えば、「発達障害のための」と場所の役割をはっきりさせてしまうと
”そこに出入りする=発達障害の人”となってしまわないように気をつけています。
田舎だからこそ特に。
今日のカラフルのいち場面。
歳の差なんと、100歳のお二人!!♡♪
だんご汁づくりの後、渋柿を干しました。今日もにぎやか!! pic.twitter.com/7oMQrPcZVG
— オクユイカ@地域共生を実践中! (@Saba0m) 2018年11月22日
年齢や性別も障がいの有無も立場も関係なく、 共に過ごせる空間から、私自身が学ばされることが非常に多いです。
色々な人が交じり合う空間ってこういうことか・・・って。
・・・・・・・・・・・・・
言葉に発するのは簡単だけれど、実現するのはものすごく難しいと感じている「多様性を認め合う」ということ。
色んな人がいて、いいやん!だから面白いね。みたいな社会です。
「多様性を認め合う」って、今の余裕がない効率重視の日本だとなかなか実現が難しい、どろどろしたものなんじゃないかなーって思っていますが
それでもコツコツやることで見てくるものは大きいと思います。
二次障害を起こして、その人の人生を奪わないためにも
そして、周囲にいる人達の人生をまもっていくためにも
地域の認識に対するアプローチが必要だと思っています。
社会の様々な課題は社会側の受容の問題であることも多いので。
以上!発達障害の二次障害についてと、それを防ぐためにできること
- 発達障害について知る事
- 診断よりも困り感に寄り添う
- 多様性を認め合う地域をつくること
でした。
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