【LGBTは4種類じゃない】セクシュアリティやSOGIハラスメントの意味も。

こんにちは。LGBTサポートチームココカラ!共同代表のオクユイカ(@Saba0m)です。

LGBTという言葉、びっくりするくらい世の中で聞くようになったよね~。

県内で講演活動をしているのですが、「LGBT」を聞いたことないっていう人が市民向けの講座だと3分の1くらい。

教員に対しての講演になるとほぼ全員「LGBT」という言葉を知っています。

でもね!!

LGBTについて誤解されていることも多いので今回は詳しく書いてみることにします。

また、LGBTに関する言葉で、SOGIっていう言葉が出てきていて

と日本でも、この言葉がこれから広がる可能性があるので、説明をしていきたいと思います。

SOGIの読み方は「ソジ」です。

「LGBTは4種類だけ」だという誤解

まず、LGBTって何?って聞かれたら。

Lがレズビアンで・・・

Gがゲイで・・・

Bがバイセクシュアルで・・・

Tがトランスジェンダーで・・・・

って答える方も多いと思います。

狭義的な意味ではそうなんだけれど、実際はその4種類に限りません。

現状、ニュースで「LGBT」という単語が登場する時は、セクシュアルマイノリティ(性的少数者)全般を表して使っていることが多いですが、

そんなこと知らずに、ニュースを見る側からしたら、

LGBTは4種類 って勘違いされる可能性が高いですよね。

そのこともあって、

LGBTs(sをつけて複数形に)

LGBTQ(クエスチョニング、クィア) という言葉が出てきました。

LGBTsとかLGBTQとか英文字ばっかり増えることで

ただでさえ「LGBTってよくわからない」という人を更に混乱させちゃうのではないかなって思うの。

レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー以外の性的少数者の例

性的少数者は、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーの4種類だけではありません。

※トランスジェンダーについてはコチラの記事をどうぞ→

 

たとえば・・・

 

・パンセクシュアル(全性愛)  →相手の性別・セクシュアリティにこだわりがない

・Aセクシュアル     →他者に対して恋愛感情や性的欲求を抱かない

・ノンセクシュアル    →恋愛感情はあるが性的欲求を抱かない

・Xジェンダー     →性自認が男女のどちらでもない

・クエスチョニング(Questioning) →自身のセクシュアリティがわからない/不定形

・性分化疾患(Disorder of Sex Development) →染色体、生殖腺、もしくは解剖学的に性の発達が先天的に非定型的である状態を指す医学用語。(例えば外見上は女性だけど、男性の染色体・精巣を持っている等)

上記に書いたものも、一部にしかすぎません。

例えば、トランスジェンダーでレズビアンだ。 という人とかもいますよね。

生まれた時に診断された性は”男性”。でも性自認は”女性”。

手術を受けて戸籍も変更し”女性”として生きているが、好きになる相手の性別は”女性”

2014年アメリカのFacebookでは性別登録が58種類の中から選ぶことができるようになりましたが、

それでも、当てはまらない人もいるので、「その他」があります。

セクシュアリティ(性の在り様)は一人一人違うので、わけてもわけても漏れる人がいるのが当然なんです。

セクシュアリティとは

これまでに何度も出てきたセクシュアリティという言葉。

セクシュアリティと言うのは人間の性のあり方全般を指す言葉です。

セクシュアリティを構成する要素には以下のようなものがあります。

(これはあくまでも一つの考え方です!はっきりした定義がありません)

 

  • 生物学的性(Biological sex) 【 性染色体・性腺(生殖腺)・内性器・外性器など】
  • 性自認(Gender Identity)【 自認する自分自身の性】
  • 社会的性(Gender)
  • ​ 性的指向(Gender Orientation)【恋愛感情や性的欲求を抱く性の対象の方向性】
  • 恋愛感情・性的欲求の度合い

 

わかりにくいですねーーー。図にするとこんな感じ。

一人の人間のセクシュアリティは

「身体の性」

「心の性」

「表現する性」

「恋愛対象になる性」

「恋愛感情や性的欲求の程度」

の要素で構成されているんです。

私もあなたも、みんな。

 

それなのに今の世の中は・・・セクシュアリティの要素の一つである「身体の性」に合わせて、他の性の在り方も決められてしまいます。

「男で生まれたんだから、心は男に決まってる」

「男なんだから女が好きだろう」

「男なんだから男らしく居なさい」

「男なんだから泣くな!」

図にするとこんな感じ。

だけど本来であれば一人一人バラバラなんです。

例えば、テレビでおなじみのマツコ・デラックスさん。

マツコ・デラックスさんは著書「デラックスじゃない」という本でこんなことを書いています。

自分が演じられない性を「異性」というのだったら、アタシにとっての異性は男性ね。

でも、「性別としての女性」になりたいと思ったことは一度もないの。

自分のこと、いわゆる「性同一障害」ではないこともわかっていたわ。

男の身体でいることは苦痛ではないし、何も不自由は感じない。

頭の中も女じゃない。だけど、「女装」はしたいの。

といっても、普段は男の格好で生活している。

別に常に女装しなくてもいいの。

男の姿でいるほうが、ダラーッとラクしていられて、居心地はいい。

女装癖のゲイの中でも、女性性が強くないタイプ。

ホントに女性になりたいはるな愛ちゃんとは、そこが違うの。非常に珍しい生き物ってわけ。

引用:デラックスじゃない (双葉文庫)

この文章をもとにさっきの図に当てはめると・・・

「男で居ることは苦痛でない。」「性別として女性になりたいとおもったことはない。」「演じられない性を異性というのだったら、異性は男性。」「表現する性別はどちらでも」

公言している通り、マツコ・デラックスさんはゲイです。

恋愛感情がどの程度あるのかは文章からはわからなかったので空白にしてみました。

まぁ、勝手にここかな?と思う部分に丸をつけた結果です。

セクシュアリティ、みんな違うよってことを伝えたかっただけですm(__)m

 

自分は異性愛者だ!って思っている女の人でも、「俺について来いよ!」的なワイルドな男性が好きな人もいれば、

「一緒に相談して決めようね」っていうような女の子の要素を持っている男性が好きっていう人もいるでしょ?

女の人でもスカートは履きたくないっていう人も結構いますよね。

あ、ちなみに私のセクシュアリティはこうなります。

おく
本当はおもいっきり「女」に丸をしたかったけど、おっぱいないし、女らしい身体つきとは言えないし・・・控えめに左に寄せておきました。

心の性も、自分の中で男になりたいと思ったことは一度もないです。

好きになる相手の性は、「女性」。

表現する性は、マツコ・デラックスさんと同じように、どちらでも大丈夫。メンズ服を着る時期もあれば、スカートをはく時期もあります。

 

セクシュアリティはひとりひとり違うんだよー!ということが感覚的でもよいので感じていただけると嬉しいです。

じゃーあらためて、セクシュアルマイノリティって何なのか?に戻りたいと思います。

セクシュアルマイノリティとは?

みんなちがうなら、「セクシュアルマイノリティ:性的少数者」ってなんのこと差すの?ってなりません?そのことについて説明したいと思います。

「性」を男と女の二つだと考えることを性別二元論と言います。

今の世の中は性別二元論に基づいて成り立っている性別二元制の社会なんですよね。

だから、結婚も「男女」、恋愛も「男女」(異性愛規範)。

今はないですが家制度も男女があるから「家に嫁ぐ」だとか、長男は家の跡継ぎに・・・っていう考えがまだ残っていますよね。

この

『性別二元制の社会システムに順応できない人=セクシュアルマイノリティ』

と、解釈してよいと思います。

ということは、社会のシステムさえかわれば、セクシュアルマイノリティっていう言葉すら存在しなくなるかもしれないということ。

だけど、やっぱり「LGBT」という言葉だけが出回る以上、『LGBT=4種類』→『セクシュアルマイノリティ=4種類』 という誤解はなくならないままだと思います。

そんな誤解を生まないために、便利なのが「SOGI」という言葉なんです!!

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SOGIという言葉の意味

そもそも、LGBTの4種類だけでも、LGBは「好きになる相手の性(性的指向)」T「自分の性をどう認識しているか(性自認)」

にわけられます。

性的指向と性自認では困り感も、悩みも異なります。

LGBは、好きになる相手の性別に関する話なので、トイレや着替えの問題で悩むことはないです(稀にあるかも)。

Tは、自分の性をどう認識しているかなので、トイレや更衣室は男子側?女子側?というように悩みが生まれます。

おく
LGBTって一括りにされているけれど、困りごとが全然違うのよ

だけど、SOGIという言葉であれば、”LGBとTでは困りごとが違う”という説明もしやすくなるんです。

SOGIという言葉は、SOとGIにわけることができてそれぞれに以下のような意味があります。

SOはセクシュアルオリエンテーション(性的指向)の略。

自認するジェンダーを基準に、それとは異なるジェンダーに性愛を感じることをヘテロセクシュアル、同じジェンダーに性愛を感じることをホモセクシュアル、両方に対して性愛を感じることをバイセクシュアル、いずれにも性愛を感じない場合をアセクシュアルと呼んでいます。

GIはジェンダーアイデンティティー(性自認)の略。

自分の雌雄の身体的性差(セックス)に対応する社会的性差(ジェンダー)に適応しているというか、違和感のないことをシスジェンダーといい、違和感を感じ、それとは違うジェンダーに適応したい、振る舞いたいというのがトランスジェンダーです。身体の性とこころの性が一致する・しないといった言い方もされます。

 

引用:国際的に使われはじめたSOGIという言葉

SOGIはカテゴリーではなく、誰の中にもある性自認と性的指向のこと。

なので当事者・非当事者という図式がなくなります。

SOGIという単語を使うことでLGBTは4種類しかないという誤解もなくなります。

また、セクシュアリティみんな違うよ!っていうことが伝えやすくなる。

例えば、異性愛者である友人であれば

友だち
戸籍上の性別は女。性的指向(SO)は男。性自認(GI)は女です。

になるし、

同性愛者の私であれば

おく
戸籍上の性別は女。性的指向(SO)は女で性自認(GI)は女です

と、説明ができます。「性自認はどちらでもないです」という人も言いやすいですよね。

ただ、それだけのこと。

SOGIという言葉が広まり理解されれば、みんなが自分の問題としてセクシュアリティについて考えるという視点を持つことができます。

だから、SOGIの方が、LGBTという言葉より適切なんです。

まだまだLGBTに対して「どう扱ったらいいかわからない」と腫れ物に触るかのように対応を悩んでいる方がいるんですけど、

それって「自分は非当事者」だと思っているからですよね。

本当は全員が当事者なんです。

そして気を付けないといけないのがSOGIハラスメント。

SOGIハラスメント(ソジハラ)

この、SOGIという言葉を使ったSOGIハラという言葉が最近聞かれるようになりました。

これは、性自認・性的指向に関するハラスメントのこと。

ソジハラスメント」と名付け、性自認・性的指向に関するハラスメントを無くそう!という動きがでてきています。

画像引用:レインボー国会傍聴記 ”SOGIハラ”を流行語大賞に!

具体的には以下のような内容がSOGIハラになります。

  1. 差別的な言動や嘲笑う、差別的な呼称
  2. いじめ・無視・暴力
  3. 望まない性別での生活の強要
  4. 不当な異動や解雇、不当な入学拒否や転校強要
  5. 誰かのSOGIについて許可なく公表すること(アウティング)

 

人事院は今年から、省庁でのセクハラ防止に関する規則の運用通知を改め、LGBTなど性的少数者に関する偏見に基づく言動やからかいもセクハラに当たると明記した。

「同性愛者は気持ち悪い」「おとこおんな」などの差別的発言もセクハラとされる。

国家公務員の一般職約28万人が対象で、違反すれば懲戒などの処分対象となる。

引用:LGBT偏見もセクハラ…言動、懲戒対象 毎日新聞2017年2月13日

ちなみに、私が「男の人のこと好きになれるなんて、ありえない!気持ち悪い!」なんて言ったらソジハラです。

みんな気をつけないといけないことですね。ソジハラ。

SOGIハラの中で特に気を付けたいのがアウティング

同級生に同性愛者であることをアウティング(公表・ばらし)されたことが原因で一橋大学法科大学院生が自殺して損害賠償裁判がおきました。

自殺まで追い込む危険性があるのがアウティングです。

当事者のほとんどの方が「隠さないといけないこと」と思っているし、その中の一部は「バレたら生きていけない」と思うほど、生き辛さを感じているということです。

そういう社会なんだから言えないですよ。

私も今はオープンだけど、昔は人になんて絶対言えなかったです。

「気持ち悪い」って言われるのが本当に怖かったです。

誰かにセクシュアリティのことをカミングアウトされた時、本人の許可なしに他の人に言うということはやめましょう。

まとめ

実際に「同性愛 気持ち悪い」でネット検索をしている人が僅かですが、いるし、そう思っている方もいるのかもしれません。

私はこれまで、「気持ち悪いって思う人は、思えばいい。私は私なんだし。」と思ってたし、みんなの意見が一致する方が奇跡じゃん?って思っていました。

だけどね、これは「仕方がない」という諦めからきていたのかもしれないなって、改めて思いました。

「SOGIハラ」は立派なハラスメントであり、許されることではない!という姿勢が大事なのかなと。

当事者の一人である私も「SOGIハラ」に気を付けたいと思います。

もう一つ思うのは、

SOGIハラを通すのであれば、もうLGBTっていう言葉いらないんじゃない??ってこと。

LGBT・・・LGBTs・・・LGBTQ・・・SOGI・・・セクシュアルマイノリティ・・・アライ etc….

言葉の壁をどんどん作ってどうするの〜・・・涙

(っていうのが本音。笑)

私たちのLGBTサポートチームココカラ!も、本当は「LGBT」という単語を使いたくないんです。

だけど、いきなり「SOGI」を使っても誰も何のことかわからないだろうということもあり、仕方なく「LGBT」という単語を使っている状態です・・・(^_^;)

 

が、しかし、これから少しずつ「SOGI」という言葉も浸透していくのではないかと思います。

最後に、一つのマンガの紹介です。

私も原案協力させていただいた大分県の啓発マンガ、ロケットニュース24にも取り上げられたり県外の方からも「大分は進んでいる」と思われるほど話題になりました。

以下の記事でマンガが読めるようにしたので、ぜひのぞいてみてください。

以上、オクユイカ(@Saba0m)でした。

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このブログの運営者


おく ゆいか。 

介護福祉士→発達障害関係のNPO法人→特別支援学校教諭→退職して青年海外協力隊etc...

”みんな違ってみんないい” を実現する社会をつくるために、現在はフリーで福祉・教育分野で動いています。

田舎暮らしに憧れ大分県竹田市に移住。現在地域おこし協力隊!

LGBTサポートチームココカラ!として大分県内で交流会をひらいたり講師もしてます。




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